天底のパターン(H&S)


最安値で買い、最高値で売るのは非常に難しいものです。しかし、多くの人が底値圏で買い、天井圏で売りたいと考え、天底の典型パターンとされる形(転換点もちあい)に注目しています。

 

『三尊型』

<図1>の三尊型天井は典型的な天井の形として注目されます。仏像が三体並んだ形をしていることが由来となっており、欧米では、人の頭と両肩に見立ててヘッド・アンド・ショルダーズ・トップと呼ばれます。

AからBまでの下落局面では、天井を打ったのか中段もちあいに過ぎないのか判断の難しいところです。しかし、攻勢を続けていた買い方勢力の衰えに対し、売り勢力の台頭が窺えるため、新高値CからDまでの急激な下落が重要視されます。直後の反発が弱く、最高値CどころかAの水準までの戻りがやっとの場合は、買いから売りへ判断を転換した方がよいと考えられています。

BとDを結んだ線(ネックライン)を下回ったときが売買のポイントとされ、天井を確認した後で売る方法になります。なお、ネックラインを割った場合の下値の目処は、最高値とネックラインの幅、つまり、CとDの幅と同程度、または、CとDの幅の2倍程度の下げが見込まれるといわれ、利食いの目安とされています。

転底1

 

『逆三尊型』

安値圏で三尊型と逆の形が形成された場合<図2>を逆三尊型(ヘッド・アンド・ショルダーズ・ボトム)と呼び、底入れ完了を示唆します。

三尊型とは逆に、dからeまでの押しが浅く、その後、相当の出来高を伴う上昇となれば、上値を追いやすい環境となることから、eからの上げが最安値cの前後にある高値bとdを結んだネックラインを上抜いた時点が売買ポイントになります。

ネックラインを抜いたときの上げ幅の目処は、最安値とネックラインとの値幅と同程度といわれており、次にその2倍の水準となります。

転底2

 

『二重天井』

三尊型よりも多く見られる天井圏の形として<図3>の二重天井(もしくは二点天井)があり、ダブル・トップとも呼ばれます。

高値AからBまで押した後に反発し、Aに迫るものの、これを突破できずに二番天井Cをつける点で三尊型とは異なります。これは、押した後の上げ方の勢いの違いを示しており、三尊型を形成するほどの力もないといえます。心理的な下支え線で、三尊型のネックラインと同じ意味を持っている2つの高値にはさまれたBの水準を下回ったときが売るタイミングとなり、この水準を割り込むと買いのよりどころがなくなるといわれています。

転底3

 

『二重底』

三尊型天井に対して逆三尊型が存在するように、二重天井にも<図4>の二重底(ダブル・ボトム)という対照的なパターンがあります。

急落の後でさらに下値をうかがいながら、同じ水準で二度もはね返されるようであれば安値待ちの買いが控えていることが考えられます。そして、次第に値位置を回復し、出来高の増加を伴いながら戻り高値bの水準を突破するようであれば、買い意欲が盛り上がってきたことが考えられ、底入れ後の反騰開始局面と考えられています

他のパターンとしてダマシが少ないラウンド・トップとラウンド・ボトムがあります。比較的ゆっくりと変化するため、エントリー(エグジット)しやすく、パフォーマンス向上に大きく貢献すると考えられています。天井(底)を付けた後、3分の1程度反落(反発)したところが具体的なエントリーポイントとして有名です。

転底4

<図5> ラウンド・トップ
転底5

<図6> ラウンド・ボトム
転底6