サヤ


先物取引では、期近物と比べて、期先に行くほど値段が高い状態を「順ザヤ」といい、「逆ザヤ」はその反対の現象です。また、期中物だけが高いと「天狗ザヤ」、期中物だけが安いと「おかめザヤ」、全限月がほぼ同じ値段であれば「同ザヤ」と呼びます。

 

【順ザヤの期先が高い理由】

限月間のサヤ形態の基本である順ザヤは、同じ商品を「今すぐ買う場合に比べ、数ヶ月後に買う契約をする場合には、倉庫料や金利分が加算されるため」に起こるとされています。しかし、実際には「目先の需給がだぶつき気味であるために期近物は安い。しかし、いずれは需給が引き締まり、値上りするだろうとの期待で期先物に買いが集まる」という解釈が妥当なようです。

なお、金相場がほぼ恒常的に順ザヤ(コンタンゴ)にあるのは、金の需給関係が比較的安定しており市場規模も大きいことが背景にあります。従って本来のサヤの意味に含まれる金利、金利差、倉庫料などを素直に反映しており、生産の豊凶が天候に大きく左右される農作物などとは根本的に異なります。

逆ザヤ(バックワーデーション)は、「目先は品薄感が支配するが、いずれはそれが解消する」といった思惑が働くための現象だといえます。このほかには、仕手などによる買占めのための結果として逆ザヤになることもあります。天狗ザヤ、おかめザヤは、1年草の農作物などの相場で出現することが多く、その理由は様々です。端境期(新年度産の品物が出回る直前の時期)における在庫の多寡、旧穀(前年産の品、ヒネともいう)と新穀の品質の違いなどが、ある限月を境として相場に反映される場合や特定限月の買い占めや売り崩しなどを映す場合もあります。

同ザヤは、順ザヤから逆ザヤへの移行期、あるいはその逆の場面で生じる形態ですが、材料が乏しく気迷いの相場で現れることもあります。

 

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